移民・移住とエスニシティ研究グループ

              (代表者 杉浦 直)



 

 目的:近年,ようやくエスニシティやエスニック集団という言葉が地理学会

の発表においてある程度頻繁に使われるようになり,若い研究者の間でもこの

分野に関心を持つ人が増加している.もともと地理学は,空間的な視点から移

民や植民,開拓移住,少数民族などエスニシティに関連する諸現象に興味を持

ってきたが,社会学や人類学など隣接諸分野における議論を導入しつつ新しい

視角からこれらの現象を考察する時期が到来したといえる.本研究グループは,

こうした情勢に鑑み,移民・移住研究の地理学の伝統を生かしつつ,エスニシ

ティやエスニック・マイノリティ,外国人労働者,移民・移住プロセスにおけ

る文化的・社会的変容,エスニック集団と国家,多文化主義などの問題に関心

を持つ地理学の研究者が相互に研究成果や意見を交換し,また共同研究の可能

性を模索するために結成するものである.