2009年秋季学術大会巡検のお知らせ

 10月26日(月)~27日(火)に以下の3班の巡検を実施いたします.第1班および第2班は日帰り,第3班は1泊2日です.参加希望者は,参加巡検班・氏名・住所・電話番号・メールアドレス・所属を記載の上,各班の申込先にe-mailまたは往復ハガキでお送り下さい.申し込みの締切は8月31日(月)です.

第1班「亜熱帯の地形と地形プロセス:サンゴ礁・波食棚・泥岩丘陵・台風石・海食崖・地すべり」
第2班「沖縄の基地とまちづくり」
第3班「シマンチュ(島人)ガイドのエコツアー」


第1班「亜熱帯の地形と地形プロセス:サンゴ礁・波食棚・泥岩丘陵・台風石・海食崖・地すべり」

  • 主旨:沖縄は小笠原諸島とともにわが国で唯一亜熱帯の気候を有する地域である.そこでは第三紀泥岩からなる丘陵,更新世琉球石灰岩からなる波食棚・海食崖,および完新世サンゴ礁といった地形が形成されている.これらの地形がどのような形状をもつ地形なのか,そして,これらの地形がどのような地形プロセスで,どのように発達してきたかを,これまでの研究成果に基づいて議論する.
  • 集 合:10月26日(月)9時,那覇市パレット久茂地前
  • 解 散:那覇空港16時30分(1次),那覇市パレット久茂地前17時(2次)
  • コース:パレット久茂地前-荒崎海岸波食棚・海食崖・台風石-具志頭海岸サンゴ礁・海食崖-玉泉洞(昼食)-南城市仲間一帯泥岩丘陵-中城村北上原地すべり-那覇空港(1次解散)-パレット久茂地前(解散)
  • 案内者:河名俊男(元琉球大),前門 晃(琉球大),小暮哲也(筑波大)
  • 募集人数:30名(先着順,雨天決行)
  • 参加費:3000円(昼食代含む)
  • 地形図:1/2.5万「沖縄市南部」,「那覇」,「糸満」,「知念」,「喜屋武岬」
  • その他:この巡検は海岸の険しい場所も歩きますので,底の厚い靴での参加が望まれます.
  • 申込先:〒903-0213 沖縄県中頭郡西原町字千原1番地琉球大学法文学部
  •       前門 晃(e-mail: maekado@ll.u-ryukyu.ac.jp)


第2班「沖縄の基地とまちづくり」

  • 主旨:沖縄県における60年以上に及ぶ米軍基地の存在は,各市町村における基地の撤去・移設に向けた運動と,共存に向けた動きの混在という複雑な状況を生み出した.本巡検では,米軍基地の門前町(金武町,沖縄市コザ)や外国人アパート群の形成(北谷町),アメリカ軍駐留を通して芽生えたアメリカ風文化とそのイメージを活用したまちづくり(北谷町,沖縄市コザ)を見て回る.さらに,基地依存からの脱却を念頭に農業(紅芋)と観光をいかした地域づくりに取り組む読谷村や自然を生かしたエコツーリズムの取り組み(金武町)など,新しいまちづくりの現状もみる.また,近年進展してきた基地返還跡地の利用状況だけでなく(那覇新都心,北谷町ハンビー飛行場跡地,読谷村補助飛行場及びボーロー飛行場跡地など),狭小性という離島特性と広大な基地の存在を背景に戦後及び復帰後を通して続けられてきた埋め立て事業について,泡瀬干潟を事例に紹介する.
  • 集 合:10月26日(月)8時30分,沖縄県議会棟前
  • 解 散:那覇空港17時(1次),沖縄県議会棟前17時30分(2次)
  • コース:沖縄県議会棟前-(那覇新都心)-(北谷町:アメリカンビレッジ)-北谷町砂辺地区の外国人アパート群-道の駅「かでな」-(読谷飛行場跡)-(ホテル日航アリビラ付近)-御菓子御殿読谷本店(昼食)-金武町:米軍基地門前町の新開地-自然体験学習施設ネイチャーみらい館-(沖縄市コザゲート通り)-泡瀬干潟-(北中城村大城集落)-那覇空港-沖縄県議会棟前
  • 案内者:崎浜 靖・上江洲薫・小川護(沖縄国際大),濱里正史(沖縄ライフプラン総合研究所),堂前亮平(久留米大)
  • 募集人数:35名(先着順,雨天決行)
  • 参加費:3,000円
  • 地形図:1/2.5万「那覇」,「沖縄市北部」,「沖縄市南部」,「高志保」,「残波岬」,「金武」
  • 申込先:〒901-2701 沖縄県宜野湾市宜野湾二丁目6番1号 沖縄国際大学南島文化研究所
          崎浜 靖(e-mail: sakihama@okiu.ac.jp)
          〒901-2701 沖縄県宜野湾市宜野湾二丁目6番1号 沖縄国際大学経済学部
          上江洲 薫(e-mail: kuezu@okiu.ac.jp)


第3班「シマンチュ(島人)ガイドのエコツアー」

  • 主旨:沖縄島中部の恩納村では,サンゴ礁海岸およびその上流に位置する山地・丘陵でのリゾート・農地開発が激しく進んでおり,開発と自然保護との共生が強く求められている.本巡検では,干潟の保全活動などに取り組みながら長年エコツアーを実践している「恩納村エコツーリズム研究会」の仲西美佐子氏によるガイドツアーに参加し,エコツアーとしての自然・人文資源と,その適正な利用方法について議論する.第1日は砂浜海岸・岩石海岸の地形や海浜植生の観察を主体とするコース,第2日は集落を歩きながら沖縄の文化に触れることを主体とするコースになる.
  • 集 合:10月26日(月)8時,琉球大学附属図書館前
  • 解 散:10月27日(火)13時,那覇空港
  • コース(第1日):琉球大学(集合)-恩納集落(昼食)-万座毛周辺(エコツアーに参加)-恩納村の民宿
  • コース(第2日):恩納村の民宿-冨着・仲泊・山田集落(エコツアーに参加)-那覇空港(解散)
  • 案内者:小野有五(北海道大),尾方隆幸(琉球大)
  • 募集人数:15名(先着順,雨天決行)
  • 参加費:12,000円(宿泊費・エコツアー参加費・現地までの往復交通費を含む.ただし参加者数によって若干前後する可能性あり)
  • 地形図:1/2.5万「名護南部」「石川」「金武」
  • その他:第1日もしくは第2日いずれかの参加を希望する場合は申込時に相談のこと.
  • 申込先:〒903-0213 沖縄県中頭郡西原町字千原1番地 琉球大学教育学部
  •       尾方隆幸(e-mail: taka@edu.u-ryukyu.ac.jp)